2010年3月22日月曜日

ヨハネ受難曲

先ほど、バッハのヨハネ受難曲を聴いてきました。
マタイ受難曲程有名ではありませんが、
受難の日にカトリック教会で読まれるのは、こちらです。
マタイより、コンパクト、結構劇的な曲です。

もしかしたら、関係者も読まれるかも、と思いながらも・・・
私は、この曲はマタイより、合唱の占める役割が大きいと思います。
今日聞いた団体では、合唱の女性陣は素晴らしい。
しかし、男性陣が人数も声も圧倒的に足りない。
プロとしてやっている団なのに、
合唱は違うのでしょうか。
男性陣は、アマチュア合唱団レベルだと思いました。
女性陣が、真摯になおかつ劇的な表現もしっかり歌っているのに、
少し残念でした。
でも、これは、許せることです。

でも・・・
通奏低音のオルガンが許せない。
あまりにひどい。
もちろん、私がオルガン弾きの端くれですので、
耳についたのかも知れません。
でも、何故かずいぶん大きな音のポジティフ(小オルガン)
チェロや、リュートなどとずっとずれているのです。
なんともだらしの無い、とてもオルガン弾きが弾いているとは思えない。
たまに、ちょっとしたパッセージを入れようとしたら、
それが、大事なペトロの否認の場面でハズレ!
あの方は、数字(注1)を読んでいるのでしょうか?
それとも、楽譜に書き起こしたものを必死に弾いていたのでしょうか?
家に帰ってネットでお名前を検索すると、
ピアノフォルテやチェンバロが専門の方のようです。
それなりの値段をとってプロとしてやっている楽団が、
その指揮者がオルガニストとチェンバリストの違いが分からないとも思えないのですが。
あの人が、演奏会そのものをぶち壊していたように感じてしまいました。

(注1)数字を読む:バロック時代の合奏曲ではチェンバロやオルガンパートは通奏低音、というものを担当します。その場合、楽譜にはバス(チェロと同じパート)だけが書いてあり、その上(下)にバスから何度の音を弾くようにと言う指示の数字が書いてあります。奏者はそれを見ながら即興で最もふさわしい伴奏をつけていくわけです。(偉そうに言っていますが、私は数字読みがとっても苦手です。)

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